Q&Aよくある質問

側弯症についての素朴な疑問にお答えします。

  • Q1

    脊柱側弯症って何?

  • 脊柱側弯症(せきちゅうそくわんしょう)とは、背骨が曲がる病気で、機能性と構築性があります。機能性側弯症は、別の原因で背骨が曲がる病気で、原因を除去すると、曲がりが改善します。構築性側弯症は、いわゆる側弯症であり、自分の力では元に戻せません。背骨の治療の対象になるのは、構築性側弯症です。
  • Q2

    何が原因ですか?

  • さまざま原因が指摘されていますが、一番多いのは、特発性という原因が不明の側弯症で、思春期に好発します。その他、骨の形や代謝、神経、筋肉、症候性、外傷、変性など様々な原因があります。
  • Q3

    側弯症って遺伝するの?

  • 明らかに遺伝することはありません。ただ素因などとしていろいろな遺伝子が報告されていますが、実際の因果関係は不明です。多因子で発症すると考えられており、そういう意味では、あまり気にする必要は思われます。
  • Q4

    思春期におきやすいの?

  • 思春期特発性側弯症という身長がぐーっと伸びるときに発症するパターンが一番多いです。ただ若年者でも発症する場合もあり、学校検診が大事です。
  • Q5

    神経に異常を認めることがありますか?

  • 神経疾患が原因で側弯症になることがあります。多くの人は神経の問題は少ないことが多いです。
  • Q6

    学校検診で側弯症を指摘されたらどうしたらいいですか?

  • 学校では運動器検診の項目の中に、脊柱検査があります。そこで異常を指摘された場合は、整形外科を受診することをお勧めします。少しひどい場合には、専門の医療機関の受診がお勧めです。
  • Q7

    思春期特発性側弯症は女の子に多いですか?

  • 軽い側弯症は、男女比率はそれほど変わりませんが、ひどくなるのは圧倒的に女の子に多いです。
  • Q8

    ほっとくとどうなるの?

  • 背骨の曲がりは人によりますが、基本的には進行します。一度できた大きなカーブは徐々に悪化し、ひどくなると肺を圧迫したり、腰の場合は腰痛や神経の症状が出現します。
  • Q9

    どういった治療法があるの?

  • カーブが軽いうちは、装具治療(コルセット)をし、ひどくなると手術が必要です。
  • Q10

    予防はできますか?

  • 完全な予防法はわかっていません。カーブが軽いうちは、経過観察、カーブがはっきりしてきたら装具治療、明らかに悪くなってきたら手術をおすすめします。専門の先生に相談してみてください。
  • Q11

    食事は関係ありますか?

  • 明らかな食事との因果関係はわかっておりません。成長期に多いので、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKをとることが大事です。あと適度な運動も必要です。
  • Q12

    自然に治ることはありますか?

  • 軽いカーブの場合は、成長期には、自然軽快例もあることがわかっております。ただカーブがはっきりしてきた場合は、自然治癒は難しいと考えられます。
  • Q13

    カバンを同じ側だけ持つと側弯症になりやすいですか?

  • 基本的には、関係がないと考えられております。胸椎は右側のカーブが圧倒的に多く、カバンなどとは別の原因と考えられますが、よくわかっていません。
  • Q14

    姿勢が悪いと側弯症になりやすいですか?

  • 姿勢がわるいと側弯症になりやすいということはありません。ただ側弯症が目立ってくると、体幹バランスや肋骨隆起、腰部隆起などの影響で、姿勢が悪く見られがちです。姿勢は自己矯正できる要素であり、基本的には概念自体が異なります。
  • Q15

    成長終了後の側弯はどのように付き合っていけばよいですか?

  • 軽い場合は経過観察でいいと思います。運動や骨を強くすることがいいと思われますので、適度な運動をお勧めします。ひどい場合は、人によりますが、進行することがわかっていますので、専門医に相談することをお勧めします。
  • Q16

    側弯があっても運動はしたほうがいいですが?

  • 側弯症は運動が悪影響を与えるという報告はほとんどありません。むしろ筋肉、骨、神経機能の成長が大事な時期でもありますので、運動をお勧めします。
  • Q17

    運動が足りないと側弯症になりやすいですか?

  • 運動が少ないと側弯症になりやすいという報告はほとんどありません。ただビタミンDの活性化には日光も大事だとわかっていますので、適度な日光浴は必要と思われます。
  • Q18

    装具はどんなものがありますか?

  • ボストンブレースや関西医大式など脇の下から骨盤のあたりまでつける装具が一般的です。首の付け根のあたりのカーブの場合はミルウォーキーブレイスというものになります。専門の先生に聞いてみてください。
  • Q19

    装具はいつ付けたらいいですか?

  • 基本的にある程度のカーブ(コブ角という角度で25度ほど)があれば装具をつけたほうが良いと思いますが、骨年齢や骨のねじれなども考慮して装着を考えます。早いほうが効果も大きく、矯正もかかりやすいと考えられます。
  • Q20

    装具はいつまでつけたほうがいいですか?

  • 骨の年齢、身長の伸び、側弯の進行度、装具の装着感、カーブの矯正具合、痛みなどにより相談して決めていきます。
  • Q21

    装具は学校でもずっとつけたほうがいいですか?

  • 装具は夜間装具(寝るときだけ)の場合と学校でもつけていただく場合とありますが、一般的な思春期側弯症の場合は、夜間装具のほうが受け入れもよく、装具のわずらわしさがありません。
  • Q22

    装具をすれば側弯は悪くなりませんか?

  • 装具治療の効果は、報告にもよりますが、思春期特発性側弯症の場合は6-7割と考えられています。
  • Q23

    手術はどのタイミングで考えたらいいですか?

  • 特発性側弯症の場合、装具をしても進行したり、カーブがひどくなってきたら考える必要があります。専門の先生に相談してみてください。
  • Q24

    手術後は、運動制限はありますか?

  • 特発性側弯症の場合は、基本的には、自由に運動をしてもらって構いませんし、ある程度時間がたてば運動制限はありません。
  • Q25

    手術の時には輸血はしますか?

  • 施設により違いはあるかもしれませんが、手術前に自己血を貯血した場合は、他人の血液は必要としません。
  • Q26

    入院はどのくらい必要ですか?

  • 疾患の重症度にもよりますが、思春期特発性側弯症の場合は、10日~2週間ほどになります。早めの退院であれば、1週間ほどでも可能です。
  • Q27

    退院後は、カバンを背負って学校に行ってもいいですか?

  • 基本的にあまり重すぎなければ、普通に背負って行けます。痛みに応じて重さを考慮していただいておりますが、すぐにいつも通りの重さでも大丈夫になります。
  • Q28

    手術後体育は普通にできますか?

  • 特発性側弯症の場合、ある程度時間がたてば、(1カ月ぐらい)普通に体育も可能です。
  • Q29

    手術後コルセットは必要ですか?

  • 特発性側弯症の場合、施設により違いはありますが、薄めのコルセットを1カ月ほどつけてもらいます。
  • Q30

    手術後も定期的に検査は必要ですか?

  • 手術後、ある程度落ち着いたら年に1度はレントゲンのチェックをお勧めします。
  • Q31

    手術後も脱毛や金属探知機、MRIなどに影響しますか?

  • 施設により違いますが、基本的に脱毛、金属探知機、MRIなどは対応しているものがほとんどです。専門の先生に確認してみてください。
  • Q32

    「ひまわりの会」に入会するにはどうしたらいいですか?

  • このホームページのお問い合せフォームから、「入会を希望する」にチェックを入れて送信してください。後日、入会のご案内メールをさしあげます。
側弯症に関する問い合わせは
富山大学整形外科 seki@med.u-toyama.ac.jp(関)まで

ページトップ